2007年12月20日

プレミア Week16 リバプールXマンチェスターU

[written by takumi]
                     
 
 今節はリバプールにとって今シーズンの真価が問われる一戦だ。ミッドウィークのCLローマ戦を若手主体のサブメンバーで臨み、今節に主力をベストな状態でぶつけくるマンUに対し、マルセイユでの大一番をベストメンバーで臨んだリバプール。コンディションを見ればマンUに分があるし、スピードのあるテベス、ルーニー、ロナウドの攻撃陣をアッガーのいないリバプールのバックラインが止めることは不安な面が大きいだろう。ホームとはいえリバプールにとって難しい試合になることが予想される。逆境のなか頼りになるのはやはりジェラードだろう。彼がどれだけ決定機に絡む動き、特にトーレスの調子が良好なだけにトーレスと絡んだダイナミックな動きを見せられるか、またアンデルソン、ハーグリーブスに対して中盤を制圧していけるかが試合のポイントになりそうだ。今節リバプールが星を落とすことは優勝戦線から大きく後退する意味を持つだけにベニテスはこの一戦を勝ちにくるだろう。また今節の結果は勝ち点だけでなくシーズン全体において大きな意味を与えることになる。そして世界中が注目している一戦だけにエキサイティングな試合展開を期待したいところだ。
  出場選手
 
 リバプール

 25  ホセ・マヌエル・レイナ
 4   サミ・ヒーピア
 6 ジョン・アルネ・リーセ
 17 アルバロ・アルベロア
 23 ジェイミー・キャラガー

 7 ハリー・キューウェル
 8 スティーヴン・ジェラード
 11 ヨシ・ベン・アユン
 20 ハビエル・マスケラーノ

 9 フェルナンド・トレス
 18 ディルク・カイト
 
 FW 19 ライアン・バベル 後半21分
 FW 15 ピーター・クラウチ 後半28分
 DF 12 ファビオ・アウレリオ 後半35分



 マンチェスターU

 GK 1 エドウィン・ファン・デル・サール
 DF 3 パトリス・エヴラ
 DF 5 リオ・ファーディナンド
 DF 6 ウェズ・ブラウン
 DF 15 ネマニャ・ヴィディッチ

 MF 4 オーウェン・ハーグリーヴス
 MF 7 クリスティアーノ・ロナウド
 MF 8 アンデルソン 後半47分
 MF 11 ライアン・ギグス

 FW 10 ウェイン・ルーニー
 FW 32 カルロス・テベス 後半38分

 MF 16 マイケル・キャリック 後半38分
 DF 22 ジョン・オシー     後半45分



 試合内容
 

 立ち上がりから両者、玉際で激しくぶつかる緊迫した展開が続く。中盤での両者のボールサイドへの厳しいチェックはまさにイングランドの伝統の一戦にふさわしい激しいものだった。特にハーグリーブスは自陣バイタルエイア内でフィルターとしての存在が力強く際立っていた。この試合でアンデルソンとハーグリーブスの守備はディフェンスラインの前で効果的に機能し、リバプールの攻撃陣に中盤から前線のFWへ良質なパスを供給させなかった。前半リバプールは27分と32分に2度、セットプレーから決定的なシーンが訪れたがいずれもゴールライン際でディフェンスラインに防がれ、決めきることができなかった。マンU は前半ほとんどチャンスを作ることができなかったが43分にギグスのグラウンダーのCKをルー二―がボックス外からフリーで放ったシュートにテベスがゴール前で反応してコースを変え先制する。

 後半から1点を追うリバプールはマンU陣内で攻撃的にしかけていく。特にサイドを有効に使ってマンUの守備陣を崩そうとするがサイドからのクロスボールに対してファーディナンドとヴィディッチがきっちり対応をみせ、バイタルエリアではあいかわらずハーグリーブスの守備が目立つシーンが多くみられた。後半からマンUは自陣内でよりコンパクトな守備を敷き、相手の攻撃スペースを埋めていった。攻撃に変化の欲しいリバプールは後半21分にキューエルに代えバベルを、後半28分にはカイトに代えクラウチを投入し、攻撃を活性化させようとする。バベルは交代直後から長い距離のドリブル突破をみせたり、相手のクリアミスから強烈なシュートを放つなど存在感を見せたがゴール前でコンパクトに構えるマンUの守備陣からは決定的な仕事をさせてもらえなかった。クラウチもロングボールからチャンスを広げることができず、前線で有効なターゲットとして機能することができなかった。後半、相手に押し込まれる時間が長かったマンUは手数をかけず素早いカウンターから攻撃を仕掛ける。後半22分にはエブラがボールを奪って素早くサイドをドリブルで運び、前方のロナウドに繋ぎ、ロナウドが華麗なボールタッチから逆サイドでフリーのルー二―にラストパスを送る。ルー二―が放ったシュートは外れたものの、マンのU攻撃陣の瞬間的な爆発力を認識させるには十分なシーンだった。それに対しリバプールは決定的なシーンを作れないまま時間が過ぎ、試合はそのまま1-0で終了した。


 試合総括

 アンフィールドから伝わってくるビッグマッチ独特の興奮は圧巻だった。両チームの選手とも90分間、緊張感のあるゲームをみせてくれた。試合を優位に進めていたのはホームのリバプールだったろう。マンUは、多くの時間を守備に費やしていた印象を受けたし、リバプールのシュート数19本に対し、マンUの4本というデータからも分かるはずだ。マンUはワンチャスを決め、その1点を最後まで守り抜いたわけだが、今節で最も顕著に見えたのはやはり守備力だろう。前線からボールホルダーをテベス、ルー二―が激しく追いまわし、通常より低めに設定された最終ラインの前でハーグリーブスはスペースを潰し、トーレスへパスを繋がせなかった。ファーディナンドとヴィディッチはサイドからのクロス、センタリング、そしてクラウチへのロングボールをきっちりとはね返した。今節のクリーンシートは全員が個人個人の守備のタスクをきっちりとこなした結果だったにちがいない。

 一方、リーグ戦2連敗となったリバプールだが今節の敗因で先週のレディング戦同様、引いた相手に対して点が取れないことがはっきりした。守備的になった敵に対して攻撃に変化を加えていきたいところだ。ジェラードのダイナミックな攻め上がりや狭いエリアでのベナユンのテクニックは引いた相手に対して効果的なはずなのだが今節のジェラードは全体のバランスを意識していたのか、相手にとってそれほど恐い存在にはなれなかった。ベナユンも持ち前のテクニックを披露することはできず、アンデルソンやエブラの守備ばかりが目立ってしまった。トーレスも前半、何度かおしいシーンがエリア内であったが、後半は消えている時間がほとんどだった。今節は、いまひとつ攻撃の歯車が全体として噛み合っていないリバプールを印象づける試合だった。消化試合が1試合少なく、まだシーズンは折り返し地点も過ぎていない段階であるため、首位との勝ち点差10とはいえまだ優勝戦線から脱落したわけではないはずだ。だがもう勝ち点は落とせない。今節の敗戦を忘れ去るためにも年内の残り3試合、結果と内容の伴った試合を期待した。

[write by takumi]
posted by FOOTMANIA編集部 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(2) | マッチレポート
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